カヌーカヤック-カナディアン・シーカヤック・リバーカヤック入門 > レッツ・カヌー!レッツ・カヤック!
川を旅するカヤックといって、一番にイメージするのは、やはりフォールディング・カヤックです。 折り畳んでコンパクトになり、電車など車以外の交通手段で持ち運びできるのが大きな魅力となっています。
自宅で保管する際にも、折り畳めることはメリットです。 フォールディング・カヤックは、艇を形どるフレームと、それを包む船体布で構成されています。
フレームの素材はアルミが主流ですが、ウッドやグラスファイバーなども使われています。 どちらの素材を使っているにせよ、設計段階で充分な強度と耐久性を確保してあるので、選ぶ基準は各自の好みです。 使い勝手のうえで違いがあるとすれば、ウッド製のリブフレーム(艇のバウからスターンにかけて、横方向にろっ骨のように入っているフレーム)は強度を確保するために太くなり、その間に荷物を押し込むのが困難になるといったところでしょうか。
しかし、これも工夫次第で気にならないレベルになるものです。 船体布は、素材に大きな差はないですが、厚みがあれば丈夫に、薄くなれば軽くなります。静水に浮かべてちょっと遊ぶ程度なら、強度はそれほど要求されないですが、難易度の高い川や、長期間に渡る旅を想定するなら、多少重量がかさんでも、ボトムの生地が厚いものを選ぶといいでしょう。
組み立て方については、各社、違ったシステムを考案しています。 日帰りの旅行に出ることが多い人にとっては、できるだけ短時間で組み立てられたほうがいいでしょう。 もっともなかには組み立てに時間がかかるものもあるとはいえ、組み立てに要する時間は慣れ次第で短くできるので、長期の旅で気にするほどの時間的な差はないともいえます。
ひとつ、機能上の大きな違いを挙げるなら、それはラダーがついているか、スケグ(艇の後部につくフィン)がついているか、それともどちらもついていないか、という点です。
ラダーやスケグは、艇の保針性を高める助けをしてくれますが、ターンの際にも使われます。 ラダーがついているほうが便利、という見方もありますが、逆にいえば、ラダーがついている艇は、ラダーなしでは操作が難しいデザインであるというケースもあります。
このように、見た目から性能を判断することが難しいので、購入を考える場合は、ベテランからのアドバイスを受けるとともに、試乗を行った方がいいです。
シーカヤックを始める前に、いきなり艇を買ってしまうことが悪いとはいいませんが、最初はスクールやツアーで艇を借り、自分の中に艇選びの基準ができてきてから購入を考えたほうが賢い方法だといえるでしょう。
ショップ主催の試乗会などに参加して乗り比べるのもひとつの手です。 できることなら、候補となっている艇で荒れた海上を漕いだり、長時間漕いだりして、その艇をよりよく理解するほうがいいでしょう。 素材はポリエチレンやFRPが主流で、ポリエチレンが衝撃に強いのに対し、FRPは軽量で剛性が高いのが特徴です。
ただ、その短所を補う製造方法なども開発されているので、一概にどちらが優れているとはいえません。最終的には自分の好みの問題です。
ひと口に「カヌー」といっても、その種類はたくさんあります。 まず最初に整理して考えてみましょう。
オールを梃にして後ろ向きに進む「ボート」に対して、パドルを使って前向きに進む舟を総称して「カヌー」と呼びますが、そのなかで、シングルブレード・パドルで漕ぐものを「カナディアン・カヌー」と呼び、ダブルブレード・パドルで漕ぐものを「カヤック」と呼びます。
かつては運搬や輸送に使われた、いわば生活の足であったカヌーですが、近代になってスポーツやレジャーの道具として使われはじめると、目的に応じて細分化されるようになってきました。
カヤックだけをとってみても、海の旅に適したもの、川の旅に適したもの、激しく流れる川を下るためのもの、タイムレースなどに使われるものなどなど、それぞれが特定の目的をもって作られているのです。
キャンプ道具を満載し、湖をのんびり漕ぎすすむ・・・そんな遊び方に、イメージ的にぴったりなのが、カナディアン・カヌーです。
しかし、同じカナディアン・カヌーのなかにも、過激な川下りに向いたものから、のんびりツーリング向きまで、さまざまなタイプがあります。 静水向きか、流水向きかは、安定性が意味する内容によります。静水での安定性を求めると、波立った水面ではかえってグラグラし、波立った水面での安定性を求めると、静水では不安定になります。
波立った水面で安定するというのは、傾けた状態を維持しやすいということです。 したがって、流れのなかで艇を機敏に動かすためには、静水での安定性より、波立った他水面での安定性を重視するべきなのです。 これはボトムの形状によるところが非常に大きいです。湖用のカヌーと、激流に対応したカヌーとでは、ボトムを輪切りにしたときの形状が、前者は平らに近く、後者は半円に近いことがわかるでしょう。
サイズも見逃せないポイントです。幅が広くなれば安定性が高まり、積載量も増えます。長くなれば直進性が高まり、巡行スピードも高まります。 静水やゆったりと流れる大河を下るには長い艇が、複雑な流れのなかを漕ぐには短い艇が向いています。艇の素材には「ロイヤレックス」と呼ばれるプラスチックをベースとしたものや、ポリエチレン、FRP、アルミなどがあります。
見た目が美しいウッドのカヌーは、ストリップボートと呼ばれる幅の狭い板材を芯材に、FRPで固めたものです。 主流は衝撃に強く、耐久性も高いロイヤレックスや、さらに軽量化を図った「ロイヤラスト」、「Rライト」といったものになります。
艇本体と同様、カヌー操作の要となるのがパドルです。 パドラーの力を直接、伝えるという意味では、艇そのものより重視されてしかるべきものだともいえるでしょう。
基本として、カナディアン・カヌーではシングルブレード・パドルが、カヤックでは、ダブルブレード・パドルが使われます。 シングルブレード・パドルには、それほど多彩なラインナップはありませんが、ダブルブレード・パドルには、漕ぐフィールドなどに応じてさまざまなタイプがあります。
一般的には、川を漕ぐなら「リバーランニング用」「フリースタイル用」とされているもの、海を漕ぐなら「シーカヤック用」「ツーリング用」などとされているもののなかから選ぶことになります。 しかし、それらのカテゴリー内でも、豊富なバリエーションがあります。
ブレードの素材はFRPやABS、ウッドなどです。シャフト形状にもまっすぐなもの、湾曲したものがあります。 ブレードの形状となると、それこそ選びきれないほど多様なタイプがあるのです。
ブレードは、主にその長さや幅に目がいきがちですが、縦断面、縦断面で見たときのカーブや、ブレード裏側の形状も、漕いだときのフィーリングに大きく影響します。 ブレード自体の浮力によっても、漕ぎやすさの感じ方は変わります。どれが最高、ということではなく、自分のフィーリングをもとに選ぶことが大切です。 つまりは艇と同様、使ってみなければわからないでしょう。
カヤックは、北極に暮らす先住民族が狩猟や運搬などの道具として生み出した舟が起源とされますが、その原形に最も近いのが現在のシーカヤックです。巡航性能が高く、波や風のなかでもまっすぐ進みやすい特徴をもち、荷物の積載能力も高いです。また、バルクヘッド(隔壁)で仕切られた荷物室をもつものが多く、ここに水が浸入してこないようになっているため、ひっくり返っても沈みません。安全に海を旅するための機能を備えているのです。波の穏やかな内湾で遊ぶのなら、どんな艇でも構わないですが、沿岸から外洋へと本格的な海の旅をするには、シーカヤックが心強い味方となってくれるでしょう。現代のシーカヤックは、乗りやすさや、より高い航行能力を目指して設計され、その設計意図に合わせた多くのモデルとして市場に並んでいます。ヨーロッパで主流なのは、コックピットの前方で幅が最大になる「フィッシュフォーム」です。北米で主流の「スウィードフォーム」は、コックピットの後方で幅が最大になっています。前者は直進性と操作性に優れ、後者は安定性に優れるといわれています。 しかし、設計者の意図が異なれば、その性能にも差が出てくるので、単純にふたつに分類することはできません。見た目だけで性能を判断することは、リバーランニング同様、難しいことなのです。
ボトムの形状、長さ、ボリュームなどが、艇の性格を左右します。しかし、ひとつひとつをとって判断することは難しく、あくまで全体のバランスで決まるものです。長い艇=スピードが速いと単純にはいえません。また、一見して同じような形に見えても、性格が大きく異なるものもあります。それぞれの艇をよく理解している店員さんや、スクールのインストラクターなどのアドバイスをよく聞いて選ぶことをお勧めします。なお、リバーランニング・ボートは、フォールディング・カヤックやシーカヤックにくらべてボリューム(容量)が小さいため、パドラーの体重が操作性に影響しやすいのです。同じデザインでボリュームを変えたモデルを用意しているものが多いので、自分の体重に見合った艇を選ぶようにしましょう。
流れの中を縦横無尽に動き回れるのが、リバーランニング・ボートの魅力です。丈夫なポリエチレンなどの素材で作られており、川底や石などにぶつけても壊れる心配はそうそうありません。一見、ボトムが平らで直進性が悪く、クルクル回るリバーランニング・ボートですが、これは裏を返せば回転性能に優れ、艇はパドラーの意志に機敏に反応し、操作性が高いということなのです。リバーランニング・ボートを選ぶ最大のポイントは、この操作性を見極めることです。幅の狭い急峻な川を下るのか、水量の多いパワフルな激流を目指すのか、それとも落ち込みのスポットでサーフィンなどのフリースタイル・プレイを楽しみたいのか、はたまたオールラウンドな多目的機能を求めるのかなど、まずは自分の求める操作性を明確にすることが必要です。最近はフリースタイル・プレイを楽しめるプレイボートで、川下りを楽しむパドラーも増えましたが、川下りそのものに焦点を合わせた艇には、それなりの利点があります。
競技の世界をのぞき、「この舟でなければこういう場所を漕いではいけない」という決まりはありません。元来、海を漕ぐために作られたシーカヤックで、湖のツーリングをすることに問題はないし、スラローム艇で川下りを楽しむことは可能です。しかし、自分が漕ごうと思うフィールドに合わせた艇を選ぶことで、楽に、安全に漕ぐことができるようになり、同時により深くその分野を理解することができるようになるのも、また事実です。海を旅したければシーカヤックを、川旅をしたいなら、フォールディング・カヤックやインフレータブル・カヌー、レクリエーショナル・カヤック、ツーリング用のカナディアン・カヌーといったところが、その選択肢になります。艇の特性を理解して、自分の遊び方にあったタイプを選ぶことをお勧めします。
ツーリングにおいては、地図類やコンパス(方位磁針)が必須の装備となります。川を漕ぐときと海を漕ぐときで、使うべき地図類には違いがあります。キャンプの旅なら、テントや寝袋、マット、火気類、食器類などのキャンプ道具も用意する必要があります。カヌーの旅に適したキャンプ道具は、軽量・コンパクトな登山用のものです。登山のザックに比べれば、はるかに大きな収納力をもつカヌーなので、登山用のアイテムを選べば入りきらなくなることはまずありません。快適性とシンプルさ、両方を考え合わせてチョイスしていきましょう。その他、遊びの道具は自由に選択しましょう。水中ゴーグルを用意して水中に潜って遊ぶもよし、釣り具を用意して釣りに興じるもよし・・・楽しみ方は個人の自由です。装備は防水性の高いバッグなどに収納しましょう。
艇、パドル、ウエア、PFD、ヘルメット、スプレースカート・・・ここまで紹介した以上のアイテムがそろえば、とりえあず水面に漕ぎ出すことは可能です。しかし、これら以外にも、ぜひ用意しておきたい小物類があります。リバーランニング・ボートやフォールディング・カヤック、それにオープンデッキ・カヌーでは浮力袋が必要です。これは船体内部に入れておき、ひっくり返って水が入ったときなどにも、完全な水舟にならないようにするためのものです。特に、ひっくり返って脱出してしまうことの多いビギナーこそ、必ず装備しておきましょう。カナディアン・カヌーでは、これを装備せずに漕いでいる人も多いですが、湖などの、岸から遠く離れた場所でひっくり返った場合、浮力袋が入っていないと、引き起こすことすら難しいのです。現実に、湖ではひっくり返った艇を起こせずに深刻なトラブルを起こす例が起きています。 レスキューに必要な用具もあります。個人が用意しておくべきものとして、スローバックやトウイングライン、ホイッスル、ナイフなどがありますが、グループ単位では、複数のカラビナやスリング(ロープなどを輪にしたもの)、長いロープなども用意しておくといいでしょう。ケガなどに対処するためのファーストエイド・キットも、グループにひとつは用意しておきたいアイテムです。海でのレスキュー用具として、必ず用意したいのはパドルフロートとビルジポンプです。パドルフロートは、パドルのブレードに装着して、再上艇の際の補助とするものです。ビルジポンプは艇内に入った水を排出するためのものです。これらは、個人単位で用意しておいたほうがいいでしょう。そのほか、眼鏡着用者は眼鏡バンド、帽子を風で飛ばされないためのコードなども用意しましょう。
ウェアのほか、身に付けるものとしてはPFDとヘルメットがあります。カヤックを漕ぐときには、スプレースカートも必要です。PFDとはパーソナル・フローテーション・デバイスの略です。日本語に訳すと「個人用浮力補助具」となります。一般的にはライフジャケットと呼ばれます。どこを漕ぐにも、どんな艇に乗るときにも、必ず身に付けておくべきアイテムであります。機能性が高く、浮力が充分にある、パドリング専用のものを選びましょう。ポケットがついているツーリング向きのPFD、レスキュー用具が取り付けられるPFD、競技などに使われるシンプルなもの、あるいは子供用、女性用と、ラインナップは豊富にあります。ヘルメットは、川の瀬を下る時や、海でも波の荒い岸際を漕ぐときなどは、ぜひ着用しておいて欲しいものです。ヘルメットもパドリング専用のものを選びましょう。フォールディング・カヤックなどの川下りでも、途中に瀬があるのであれば、用意しておきたいアイテムです。スプレースカートには、ネオプレン製のものとナイロン製のものがあります。ネオプレン製のものは、コーミングにしっかりと装着でき、水圧を受けても外れにくいのが特徴です。ただし、しっかりと取り付けられる分、外すのも苦労するので、ゆったりと流れる川でのツーリングやシーカヤックでは、取り外しがしやすく圧迫感の少ないナイロン製のものを選ぶひとも多いです。
カヌーは親水性のスポーツです。そのため、フィールドの状況に関わらず、当然、水をかぶって濡れることを覚悟しなければなりません。濡れたままの状態で長時間いると、たとえそれがどんなに暖かい季節でも、体温が奪われ、極端に体力を消耗してしまいます。快適なパドリングを楽しむには、まず、適切なウェアを身に付けることが大切です。パドリングにあったウェア選びのポイントは、異なる機能のウェアを重ね着するレイヤードです。肌に密着するアンダーウェアは、水を保水せず、速乾性があり、素材のものを選ぶとよいでしょう。中間着には多少のボリュームで保温性を確保し、乾きの早い素材のものがいいです。アウターには防水、防風性のあるものをお勧めします。季節や水温に合わせて、こられを組み合わせるといいでしょう。夏の暑い時期なら、Tシャツ&ショーツでもかまいませんが、できればそれも速乾性の高い素材のものを選ぶといいです。コットンは濡れると乾きが遅く、動きにくいばかりか体温も奪っていきます。ファッション性も大事ですが、その素材やデザインの機能性を重視したほうがいいでしょう。特に首まわりや腕まわりは、水の浸入を防ぐよう気密性を保ちながら、パドリングの支障にならない動きやすさが必要です。
予算に関しては、可能な限りを見ておきたいものです。特に艇の操作性が重視されるリバーランニングや、長時間のパドリングを行なうことの多いシーカヤックでは、パドルが快適性を大きく左右します。もちろん高ければいいということではありません。高価なパドルには、シャフトやブレードにカーボンもしくはケブラーを芯材とした強化プラスチックが使われているものも多いですが、これらは軽く、硬いのが特徴です。軽いことによるデメリットはあまりないですが、硬さは別です。パドリングの力をダイレクトに伝えてくれる反面、外部からの衝撃も腕にまともに伝わることになります。筋力のない人にとっては、扱いきれないパドルになりかねません。乱暴に扱うと割れることもあります。現実的には、店員さんなどのアドバイスを受けて選ぶことになるでしょう。ベテランが使っているパドルが気になるようであるなら、その使用感を聞いてみるのもよいです。
これらの技術艇は、それぞれの技術をはじめるにあたって必ず必要になるものですから、選び方を説明する必要はないでしょう。ただ、「カヌー&カヤックにはこんな世界もある」ということを理解しておいてください。もちろん、あなたにとってまったく関係のない世界というわけでもありません。前述したように、草レースは全国各地で開催されているし、なかには公式種目同様のルールで争われるものも多いのです。スポーツとしてのカヌー&カヤックに魅力を感じるのであれば、ぜひともこうしたレースに参加することをお勧めします。普段、なんとなく行なっていた操船技術に、より高い確実性と正確性が求められ、自然に上達できるようになるはずです。
スポーツとしてのカヌー&カヤックを究極のスタイルにしたものが、競技会です。種目には静水で行われるもの、流水で行われるもの、タイムを競うもの、操船技術の正確性を競うものとさまざまあります。草レースまで対象を広げると、自己申告したタイムにどれだけ近付けるかを競ったり、障害物競走のようにさまざまな課題をこなしながら下ったりと、きりがないほどです。ここでは、オリンピック競技として認定されている、いわゆる公式種目を中心に説明していきましょう。カヌー&カヤックを使ったカヌー連盟の公式競技種目にはスラローム競技、ワイルドウォーター競技、フラットウォーター競技、カヌーポロ、フリースタイル競技、そしてドラゴンボート競技などがあります。競技にはルールがつきものです。使用する艇については、長さや幅、高さ、形状などに規定が設けられています。各カヌーメーカーは、その決められた範囲内で、艇の性能をさまざまに変えているのです。例えば、一定区間に設置されたゲートをくぐりながら、正確性とスピードを競うスラローム競技では、スピード重視のコースがあると思えば、テクニカルなコースがあるという具合です。それぞれのコースに合わせた艇も、規定の範囲内でデザインしなければならないわけです。
大柄なカナディアン・カヌーは、保管スペースを考えると、ついつい小さめのサイズを選んでしまいがちです。実際、16フィート(約4.8m)という長さの艇をどこに保管するかは、頭の痛い問題でもあるでしょう。しかし、基本は前述のように、あくまで使用目的を明確にして選ぶことなのです。たくさんの荷物を積んで、家族で川下りをしたいと考えるなら、やはり大きな艇のほうが安心でしょう。 また、ビギナーは静水での安定性に優れるタイプを選ぶ傾向にありますが、川旅を少しでも意識しているのであれば、流水での安定性を一定以上、確保している艇を選ぶことをお勧めします。傾けにくく、直進性が高い静水用の艇は、流れのなかではなかなか思い通どおりに操船できないのです。まだ明確な使用目的が決まらず、とりあえず手に入れたいと考えるなら、各メーカーが「オールマイティ」としている艇を選ぶといいでしょう。完全な静水用ではなく、さりとてホワイトウォーターで使うには物足りないという、悪くいえば中途半端な性格の艇ですが、湖から川の中~下流部をツーリングするには、「オールマイティ」としているタイプの艇が適しています。
リバーランニング・ボートやシーカヤックと違い、フォールディング・カヤックは船体布が破けたり、フレームが曲がったりというトラブルが起きやすいです。軽度の破損であれば、市販の修理キットなどで補修できますが、万一、フレームが折れるなどした場合は、メーカーに修理を依頼することになります。このようなケースを考えると、国産の艇か、対応のきちんとした正規輸入代理店を通した商品をお勧めします。特に海外の製品は、並行輸入などで入手することも可能ですが、パーツを仕入れたり、修理を依頼したりすると、予想以上に時間がかかることがあります。この点さえ確認できれば、あとは他のタイプの艇と選ぶ方は同じです。各メーカーのラインナップの中から、自分の旅のスタイルに対応できるサイズや性能をもつ艇を選びましょう。フォールディング・カヤックのなかにも、運動性能に優れたもの、積載能力が高いもの、あるいは海用に開発されたものなど、さまざまなタイプがあります。デザインなど、自分の好みも含めて選ぶといいでしょう。
Copyright(C) 2006-2007 カヌーカヤック-カナディアン・シーカヤック・リバーカヤック入門 Allrights reserved.